縦隔奇形腫の補助検査

縦隔奇形腫の補助検査

奇形腫のほとんどは前縦隔に位置し、そのほとんどは前縦隔の中央部分、つまり心臓と大動脈弓の接合部にあります。少数の症例では、高位の腫瘤の上端が大動脈弓の上部を超えたり、前縦隔の下部にさらに下方に位置することがあります。まれに後縦隔に位置することもあります。 X 線および CT 検査では、前縦隔および心臓底のレベルで、濃い円形、準円形、または結節状の腫瘤影が示されます。骨や歯が見られれば、診断上重要です。腫瘍が肺や気管支に侵入すると、患者は皮脂腺分泌物や毛髪を咳き出すことがあり、これは特徴的な診断価値を持ちます。

補助検査:

1. 通常のX線検査で検出できます。通常は縦隔の片側のみに突出しますが、両側に突出する場合もあります。腫瘍の大きさは大きく異なる場合があり、大きな腫瘍は胸腔の片側を満たすこともあります。奇形腫は通常、円形、楕円形、または多嚢胞性の場合は分葉状です。腫瘍の輪郭は明瞭で滑らかです。一部の皮様嚢胞は、二次感染、炎症性癒着、周囲の胸膜肥厚により、わずかに不規則な輪郭を呈します。奇形腫にはさまざまな組織構造が含まれているため、密度が不均一になります。脂肪組織の多い部分は密度が低く、嚢胞壁が石灰化している場合があります。腫瘍内には骨や歯の影が見られ、これがこのタイプの腫瘍の特徴的な症状です。腫瘍が短期間で著しく大きくなる場合は悪性腫瘍とみなされ、悪性腫瘍は固形腫瘍である可能性が高いです。

2. CTスキャンの特徴的な所見は、主に脂肪密度の腫瘤に石灰化した固形結節が含まれているか、または腫瘤が液体と結合していることです。脂肪の部分は上にあり、液体の部分は下にあります。両者の間には脂肪と液体の表面があり、この界面に、密度が混在する線状または紐状の円形の影が見られますが、これが毛の塊です。腫瘍が二次感染を起こすと、腫瘍の周囲に炎症性癒着や胸膜肥厚が生じ、腫瘍の輪郭が不明瞭になります。 CT スキャンにより、腫瘍の大きさと周囲の組織との関係を大まかに判断できます。病変が転移している疑いがある場合は、腹部 CT、脳 CT、骨スキャンで対応する証拠が得られます。

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